MEL039xDIARY1.1 by mellow
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[750] 2016/03/22 (Tue)
×××自衛業
先日、三島めんりすとにて
『〜IMAGINE〜第二章』が行われました。
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今回は卓朗商店総帥、卓郎ちゃんとのコラボ。
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そして、今回のメニューは
『卓朗商店×めんりすと  創作らぁ麺『軍鶏と鴨とフォアグラと』です。
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まずは前菜。
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そしてメインのラーメン。
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素晴らしかった。1500円じゃ安過ぎる。
高級フランス料理のコースを食べたような錯覚すら覚えた。

卓朗ちゃんも、きのっちもやっぱ天才だね。
こりゃ、次にやる人大変だ(笑)


そして、その日の午前中。
子供達が卒業式を無事に終えました。
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お店をお休みしてしまい、申し訳ありませんでした。

子供達もこの春からは、いよいよ高校生。
3年後、どういった進路を希望するのかは分かりませんが
いずれ、社会へ出て行く事になるのでしょう。

社会に出れば、仕事をしなければならない。
世の中の仕事は大きく分けて2つしかないと、俺は思ってる。

それは
『使う側』と『使われる側』

つまり、
『経営者』と『勤め人』

つまり、
『自営業者』と『サラリーマン』

ラーメン店を営んでる俺は『自営業者』という事になる。
俺の自営業を選んだ理由なんて、人様に自慢できるような動機ではない。

実は俺は会社員を2年半ぐらい経験している。
そんな会社員時代の上司や経営者の考えに反発し
その会社をクビになった。

その時に
「誰の指図も受けたくねー」「誰からも使われたくねー」
と思って自営業を目指した。

今でこそ『一国一城の主』気取りをしてるが、
俺は、会社や上司からのルールも守れない、反乱分子の欠陥人間だ。

様は、『会社という組織に属せないので自分で商売を始めた』
とういうのが、俺が自営業を目指した動機という事になる。

ただ俺は『自営業』を選んだ事に後悔はしていない。
正直会社員を『羨ましい』と思った事はあるが、後悔はしていない。


そんなある日、男3人で酒を酌み交わしていた。
俺ともう1人は自営業者。そしてあと1人は会社員だ。

その時に、その会社員の人間が俺達にこう言った。
「自営業に憧れる」

「そんな憧れる程のモノでもないよ」と俺は言った。

「自分のサジ加減で休めて羨ましい」とも言われた。
その彼には『有給』という制度あり、休んでもお給料が頂ける。

ウチは休むとお給料を払えなくなる。
店を休むのは、とても勇気がいる事。

そして、その会社員の彼に
「自営業者はストレスなんてないでしょ?」と言われた。

比較的仲の良い人間だったので、ショックというか少し驚いた。
悔しい気持ちはあったが、でも不思議と腹は立たなかった。
『俺ら自営業者は、そう見られてるのかぁ』と思った。

結果から言うと、ストレスはある。
俺は無いけど。

でもそれは『自営業だから』って事ではない。
自営業者だろうが、サラリーマンだろうが、男だろうが、女だろうが
働いてる以上、誰もがストレスを抱えながら生きている。

その彼は、今の会社で働いている事に
相当ストレスを感じているのだろう。
だから、そういう言葉が出てしまったのだと思う。


それに、人間という生き物は『無いものねだり』をする生き物だ。
『自営業者』に憧れるサラリーマンもいれば
『サラリーマン』を羨む自営業者もいるだろう。

実際には「どっちが良いか?」なんて、簡単に決められないし
極端に言えば、何が正解かなんてその本人ですら、分からないのかもしれない。
どちらの職種にも、良い所もあれば悪い所もある。


仮に『珍満食堂』というラーメン店があったとする。
そこにAという従業員がいたとする。

そのAが、お客様に対して、決定的に絶望的なミスを犯したとする。
でも世間では「珍満食堂で働いてるAに、こんな事された」ではなく
「珍満食堂に、こんな事された」になってしまう事が多い。

ミスを犯した従業員は、会社や企業内では責任を取らされるだろう。
もしかしたら、何かしらの罰を受ける事もあるかもしれない。

でも世間での責任の対象は、
個人ではなくその企業やその会社になってしまう。

よくテレビで企業の従業員が何かを犯しても、その本人ではなく
その企業のお偉いさんが頭を下げて、記者会見を開く。あれと同じ。

つまりは、従業員のミスも責任は代表者にもあるという事。
従業員個人のミスでも、企業の名前に傷がついてしまう恐れがあるという事。


だが、逆もしかり。
サラーマンや会社員が、会社や企業内で物凄い発明や、アイディアを出し
会社に貢献し、会社や企業に利益をもたらしたとする。

会社内ではちろん評価も上がるだろうし、出世もするかもしれない。
それに伴い、給料も上がるかもしれない。

でも世間には、その素晴らしい業績を残した従業員の名前は出にくい。
その会社名、商品名だけが評価される事が多いのは現実。
これがサラリーマンのジレンマだったりするのかもしれない。


ただ、サラリーマンと呼ばれている会社員や公務員や勤め人というのは
やはり職場や会社や企業や国や市から、守られている。

俺が良く言う言葉。
“『自営業』は『自衛業』でもある”
俺ら自営業は、“自分の力で自分を守らなければいけない”仕事だと思ってる。

これが『自営業』と『サラリーマン』の大きな違いだと思う。


先程も書いたが『どっちが良いか?』なんて
誰にも決められないし、誰も分からない。

でも『どっちが自分に合ってるか?』というのは
年齢を重ねたり、社会にもまれて、色んな経験をすれば見えてくると思う。

勤めていて、力を発揮するタイプ。
自分で何かを始めて、力を発揮するタイプ。
自分に合った方を選ぶのが大切なような気がする。


俺が勤め人だった頃、
ある人に言われた言葉が、今でも頭に強く残っている。

【勤め人の時は、不満ばっかり言うもんだ。自営に変わると不満が不安に変わるよ】

確かにその通りだった。
俺も勤めてた頃は【不満】ばっかり言ってた。
むしろ【不満】しか言ってなかった。

先程、俺に「自営業者はストレスなんてないでしょ?」って言った彼も
上司や部下に対して【不満】ばかり言っていた。

確かに勤め人の頃の俺は、仕事に対して【不安】はなかった。
毎月決まったお給料は貰えたし、休みも比較的自由に取れた。

まさに、店を始めた瞬間から俺は【不満】が【不安】に変わった。

「お客さん来てくれるかな?」「お店休んだらお客さんに迷惑かけるよな?」
「売上が落ちたらどうしよう」「潰れた後はどうなるんだろう」
「何とか今日も1日無事に終わった。明日は大丈夫かな?」

開業してから、今まで毎日そう思ってる。毎日【不安】だ。


飲食店を始めるという事は
“人が遊んでる時に働く”という事。
店主を支える、家族にも【不安】は走る。

「土日は休めないな」「お盆も正月も無いな」「学校行事は休めないな」
「子育てに影響しないかな」「サラリーマンでいてくれた方が良いな」

奥さんを働かせないで、十分経営が成り立つ人も沢山いる。
そういうシステムを作り上げてる、才能を持ち合わせた人もいる。
でも“夫婦二人三脚でやろう”となると、時に家族も【不安】にさせてしまう。

そういった自営業の【不安】を少しでも払拭する為には
我慢して、知恵を絞って、努力をして、いつも動いてなきゃならない。


厳密に言えば、勤め人にも【不安】はあるだろう。
【不満】が無い人だっているかもしれない。
本当の事を言えば、俺もたまに【不満】に思う事だってある。

でも俺は自営業者。【不満】ばかりの毎日より
これからも【不安】だらけの毎日と、上手く付き合って行こうと思ってる。

PS

最初に紹介した、めんりすとの店主きのっちも
麺上げする度に、メガネが湯気で曇ってしまうという【不安】と毎日戦ってるんです!!!!
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調理場で突然、
光浦みたいに美顔スチーム始めたかと思って、ビックリしたけどね(笑)
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2人共、美顔スチームするなら、メガネ外さないとね(笑)