MEL039xDIARY1.1 by mellow
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[77] 2005/12/28 (Wed)
×××12月28日
本日12月28日はウチの双子のチビ達の5歳の誕生日であります!短かったような長かったような・・・まぁ色々ありましたが無事に5歳になりました!
5年前の年末の慌ただしい時期に産まれたんだなぁ・・・その時の事は今でも鮮明に覚えてます。


朝の4時頃病院からの電話あって慌てて病院へ。
少し遅れてばぁちゃんと従業員でもあり友達のKeeが到着。
嫁さんに3人で「頑張れよ」と声を掛けて手術室に送り出す。
事前に「双子の場合は帝王切開になります。30分〜遅くても1時間くらいで終わるので安心してて下さい」との説明を受けてたので控え室で3人で待機。

30分・・・45分・・・1時間・・・1時間30分・・・2時間・・・時は過ぎる。

「ちょっと遅くねえか?」と俺。
無言でうなずく2人。不安で胸が締め付けられる。2人もそう。だから無言なのだ。
その時、救急車のサイレンが聞こえる。3人とも無言で手術室の前に駆け出す。やはり同じ気持ちだった。3人共「何かあったんじゃないか」と言葉に出したいが出せないでいた。
だが、その救急車は別の件だった。
控え室に戻る。
その時看護婦さんが慌てて俺達に駆け寄ってきた。
「今産まれました!ただ少し小さいんです・・・」

≪小さい・・・?何言ってんだ?≫

耳には入っているが頭には入ってない。頭の中で言ってる意味が理解出来ない。エレベーターから赤ちゃんを抱えた2人の看護婦さんが慌ただしく降りてくる。一瞬だが初めて我が子達を見た。
イメージしていたのは「元気な男の子と女の子ですよ〜」と言われて初めて我が子を抱く俺。
違っていた。
その場の空気も違う。慌ただしく保育器の中で色々な器具を付けていかれる俺の子供達。不安に押し潰されそうになる。その時エレベーターから嫁さんがストレッチャーに乗って運ばれてきた。駆け寄る。麻酔で朦朧とした意識の中で俺に向かって
「パパ・・・ゴメンね・・・小さいんだって・・・」事態が飲み込めた。涙が出た。いっぱい出た。
「お前が謝る必要なんか何もないよ。頑張ってくれてありがとう」
それだけの言葉を伝えると、嫁さんが病室に運ばれて行く。
先生に説明を受ける
「二人共少し予想より体重が少なくて娘さんだけはこれから未熟児に強い大きい病院に救急車で搬送します」

≪予想!?未熟児!?なんだソレ!?≫

状況は理解出来るが色んな思考が頭の中を渦巻き上手く整理出来ない。先生につかみかかりそうになる衝動を必死に抑える。
混乱したままで店に向かう。昼まで営業をした。その間も『未熟児』という言葉が耳から離れない。
仕事を終えその大きい病院に到着。
【ICU】
テレビでしか見たことの無い文字。帽子を被り手袋をし白衣を着て中に入る。
色んな器具に繋がれてる産まれたての俺の娘。産まれたばかりだというのに娘の細い腕には点滴の針。それでも元気に動いてる。時折笑顔にさえ見える。
涙があふれそうになるのを必死でこらえる。

≪悪いモノを治すためじゃなく大きくなるためだけにここにいるんだ≫と必死に自分に言い聞かせる。

これ以上、嫁さんに責任を感じて欲しくない一心で色んな器具点滴が写らないように注意して写真とビデオを撮る。
そして嫁さんと息子がいる病院に車を走らせる。
「どうだった?」と嫁さん
「スッゲー元気だったよ。ビデオ見てみ」ビデオを見て安心した様子。隣には生まれたばかりの息子がスヤスヤ寝ていた。小さい。でも天使のような寝顔。長い一日だったが不思議と疲れはなかった・・・・・


あれから5年。娘は幼稚園で一番のチビ助。でも健康そのもの。息子は甘ったれ。でも健康。
これからもっと大変な事があると思います。色々ありましたが何とか5歳になりました。誕生日おめでとう。そして産まれてきてくれてありがとう。